近年、ファスティングという言葉を耳にすることが多くなりました。
1つのダイエット方法でもありますが、それ以外にも身体にいい影響を感じているという声を聞きます。「自分もやってみたいな」と興味を持っている方も多いのではないでしょうか。
しかし、ファスティングには避けた方がいい時期があります。
それは・・・
生理前から生理中です。
本記事では、生理中のファスティングにどんなデメリットがあるのか、生理前と生理後でファスティングの効果がどう変わってくるのかをお伝えします。
Q. 生理中のファスティングはしてもいい?
監修者ファスティング
コンサルタントの
もりー(@MoryLaboratory ↗︎)です。
回答としては、「NG」。
特にPMS(月経前症候群)が重い方は、生理中にファスティングは行わないでください。
生理中はホルモンバランスが非常に乱れやすく、不調につながります。
生理中にダイエット目的でファスティングをしても、残念ながらあまり効果を感じることができません。
生理中は運動と同様に、食事制限をしても成果が出にくい時期です。
それには、女性ホルモンが関係しています。
生理前になると、食欲を増やすはたらきのあるプロゲステロン(黄体ホルモン)が多く分泌されます。
プロゲステロンは、妊娠の準備として水分や栄養素をため込むため、ダイエットをしても痩せづらいのです。
生理前~生理中のファスティングは、おすすめしません。
特に、生理5日前~生理4日目くらいは1番避けた方がいい時期です。
生理前よりも生理後の方が、ファスティングの効果をより実感できます。
理由の1つは、生理前はプロゲステロンの作用で痩せづらいからです。
さらに、プロゲステロンが増えているときは、イライラしたり気分が沈んだり、精神的に不安定になります。
同時に食欲も増進させてしまうため、ファスティングをするのがより厳しくなるといえるでしょう。
よりストレスが大きくなったり、暴飲暴食に走ってしまう可能性もあります。
反対に、生理後1週間くらい、特に排卵日直前はエストロゲン(卵胞ホルモン)が最も多く分泌される時期です。
エストロゲンは脂肪燃焼を促すはたらきがあるため、この時期にダイエットをすると、効率的に痩せることができます。
また、エストロゲンは別名「美人ホルモン」と呼ばれており、自律神経をととのえたり、肌や髪にツヤを与えたりと、美容面にも影響を与えます。
このように、生理後は全体的に身体の調子が良くなり、結果も出やすくなるため、ファスティングはこのタイミングで実行するのがおすすめです。
生理中にファスティングをするリスクと理由
生理中のファスティングには、貧血になってしまうリスクがあります。
そもそも生理とは、妊娠のために準備した子宮内膜が血液とともにはがれ落ちて、体外に排出される現象です。
そのため、体内の血液が少ない状態でファスティングを行うことで、必要な栄養が足りなくなってしまい、貧血もしくは貧血の悪化を起こしてしまう可能性があります。
生理は身体への負担が大きく、生理中の身体はデリケートになっているため、体調を崩しやすくなっています。
貧血のほか、頭やお腹の痛み、眠気を感じる方も多いのではないでしょうか。
ファスティングを行うときも、低血糖やミネラル不足から同じ症状が出ることがあります。
よって、生理中にファスティングを行うことで、頭痛やめまい、倦怠感などの症状がさらにひどくなってしまう可能性があるのです。
また、生理中の不快感は、体温を上げることで軽減できるといわれています。
食事をすることで体温を上げることができ、子宮の血液の流れがよくなり、生理痛が和らぐのです。
しかし、ファスティング中は食事をしません。
朝食をとらないと、寝ている間に下がっていた体温が昼まで上がらず、子宮の血液の流れが悪くなります。
そうすると、血液を流すために圧が過剰にかかり、子宮の痛みが強くなってしまうのです。
ここまで、生理中のファスティングによるリスクや、身体にどのような影響があるのかを解説してきました。
ダイエット目的の方にとって、プロゲステロンが増えて痩せづらくなる生理中は、ファスティングに不向きな時期です。
ストレスが増えて、暴飲暴食に走ってしまうことになれば、本来求めているのとは真逆の結果になってしまいますね。
それにひきかえ、生理後は脂肪燃焼を促すエストロゲンが増えるほか、心身ともに調子が良くなり、ファスティングに最適な時期です。
生理中のファスティングによるデメリットは、痩せづらいことだけではありません。
貧血になってしまう、もしくは貧血を悪化させてしまうリスクもあります。
もともと体内の血液が少なくなっているところに、さらに食事制限をするからです。
また、生理中は生理痛や眠気などの症状が出る方も多いです。
ファスティングによって、これらの不調がさらにひどくなる可能性もあります。
生理中はしっかりと朝食をとった方が、体温を上げて子宮の痛みを緩和することにもつながります。
体重が減るだけでなく、美容や健康にさまざまな効果があるといわれているファスティング。
ぜひ、生理後の体調がよい状態でチャレンジしましょう!
ピルを処方され飲んでいる方もいると思いますが、(低用量ピルを飲んでいる方でも)
ファスティングは水分をたくさん取れば、OKとされています。(実際に産婦人科医に確認しました)
しかし、体には個人差があるため“必ず”かかりつけ医に相談しながら行うようにしてください。
疑問点は相談してね 👉 もりーの研究所:もりーより↗︎
この記事は私が書きました✍️
ライター:西森まめ
ボリビア在住フリーランス。
海外生活に奮闘しながら、
ライターの道を歩んでいます。
夫との健やかな生活のために、
食事やダイエットの研究中。
座右の銘は「始めるから始まる」。
あまり物怖じせずに
新しい環境に飛び込める性格です。